一般社団法人 アジア教育交流研究機構

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2020年05月

AAEE主催5月イベント「多文化共生のウチとソト 〜心から心へ繋がる国際交流〜」を開催いたしました!

2020年5月17日、AAEE アジア教育交流研究機構主催、外務省・JICA地球ひろば後援イベント「多文化共生のウチとソト 〜心から心へ繋がる国際交流〜」を開催しました。今回は、新型コロナウイルス感染症蔓延に伴い、当機構初となるオンラインでのイベントとなりました。

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第一部では、今年2月に行われたネパールプログラム「Mero Sathi Project 2020」の参加者から活動報告が行われました。冒頭にネパール人参加学生が制作したショートムービーを放映。イベント参加者はそのクオリティに圧倒されました。その後、首都カトマンズの日本大使館を訪問し、特命全権大使の西郷正道氏とディスカッションを行ったときの様子を報告。両国参加者が積極的に質問を投げかけたことに触れ、大変意義のある時間を過ごしたと語りました。

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次に、第二の都市ポカラにて行われたシャムロックスクールでの交流を紹介。日本の昔遊び

や、日本に関するプレゼンテーションを行い、交流を図りました。参加者の一人は「経済的不利がありながらも、学ぶ意欲に溢れている学生たちに圧倒された」と言います。また、シクレス村で行った調査では、村人にインタビュー調査を実施し、ネパール人の家族観について研究。具体的な事例を紹介しながら、ネパール人は家族との繋がりが強く、助け合いの精神がある村での生活に満足していると位置付けました。最後は、「ネパール人メンバーや、現地の方との交流を通して、異文化に触れることの歓びを感じた旅になった」と締めくくりました。

 

 

第二部では、「日本国内の多文化共生について」と題して、性的マイノリティー・留学生・ビーガン・ハーフのゲストをお招きし、ディスカッションを行いました。各ゲストスピーカーの冒頭では、トピックにまつわるクイズが出題され、来場者の方々が回答をチャットで送信するなどして双方向の意見交換を実施しました。

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スワン恵美里さんは「日本で性的マイノリティーであること」を題材に、自身の経験を共有してくださいました。「自分にとっての常識が誰かにとっての常識ではない。」「『普通』というラベルを貼らずに、皆が尊重される社会になって欲しい。」と訴えかけました。

韓国人留学生として日本に滞在した経験を持つハ・ジョンホさんは、「日本の固いルール」として日本の印鑑文化を取り上げ、留学生だからこそ見えてくる問題点を指摘。参加者の方の質問を拾いながら、幅広い観点からお話ししてくださいました。

次に登壇した、ビーガンのルイーズ・ラスキンさんは日本に住んでいたこともあり、「日本国内でのビーガンに対する意識の薄さ」について講演。「ビーガンの意味を正しく知っている人があまりいない。」「レストランで料理から動物性の食材を抜くようお願いすると、戸惑う店員さんが多い。」など、ビーガンの食事意識への理解を呼び掛けました。

最後に講演してくださったのは、パキスタンと日本のハーフとして日本で生活するラナ・ヒナさん。アルバイトの面接で、外見を理由に在留カードの提示を求められることが多いと言い、そこから日本人の潜在的な偏見意識について語ってくださいました。「ハーフ=可愛い、かっこいい」というステレオタイプや、ハーフだからこそ感じる偏見について、参加者の方と意見交換も行いました。

 

本イベントはFacebook上でも同時中継を行い、世界中から100名以上の参加をいただきました。大変な時ではありますが、オンラインで実施したからこそ、普段イベントへの参加が難しい方々にもイベントの内容をお届けすることが出来たと思います。なお、AAEE公式Facebookページには今回の講演がアーカイブとして残っていますので、当日参加出来なかった方は是非ご覧ください。最後に、今回のイベントを後援してくださった、外務省並びにJICA地球ひろばの皆さま、そしてご登壇頂いたゲストスピーカーの皆さまには誠に感謝申し上げます。

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