2023年09月
AAEE主催の「Vietnam-Japan Exchange Project 2023」(VJEP2023)が、9月2日から9月15日にかけて開催されました。「循環型経済（サーキュラーエコノミー）」をテーマに、両国の学生が互いに対する理解を深めながら熱い議論を交わし、協働することができました。
プログラム開催の前に行われた"Pre -program"では、顔合わせ・自己紹介を行って互いの特徴を知った上で、プログラム内での協働が円滑に進むように、学生たちが交流を深めました。また、日本人メンバーはプログラムが本格化する前にベトナムのホーチミン市で観光を行い、ベトナムという国の雰囲気を感じながら文化を学びました。
では、実際のプログラムの内容を振り返りたいと思います。
1日目「Welcoming Day」
プログラムの舞台となったビンズオン省にて、伝統的な漆工芸を行う村を訪問し、実際に作品を作りました。その後、交流大学であるThu Dau Mot University (TDMU)を訪れ、アイスブレイク活動を行いながら、循環型経済について学びました。
2日目「Cultural Day」
この日はWelcome Ceremonyが行われました。また、両国の文化に基づく発表を行いました。日本人学生は日本文化に関するクイズ大会を準備しました。正解したベトナム人学生には日本ならではの万華鏡などの景品を渡しながら日本文化を知ってもらい、大盛り上がりでした！さらに、この日は伝統的な陶器を製造するビジネスを見学。実際に参加者も陶器を作ることができました。
3日目「Academic Day」
テーマである循環型経済について現地大学の専門家による講義を受けました。また、TDMUの講師陣による循環型経済に関するプロジェクト成果を紹介していただき、参加者たちは専門家たちに質問をしたり意見交換したりすることができました。
4日目「Academic Day」
この日は学生たちが、循環型経済に関する自国の政策や企業による取り組み、伝統文化などを紹介するプレゼンテーションを行いました。学生たちは学術的なプレゼンテーションだけでなく、劇をしたりダンスを踊ったりと、創造性あふれる方法で発表を行いました。そして、学生同士が質問をし合い、循環型経済に関する知識をさらに深めることができました。
5日目「Cultural Day」
このプログラムは日本とベトナムの外交50周年の年であり、日越友好親善を推進するためにも極めて重要なプログラムでした。そして、この日は現地で開催されたMeet-up Japan イベントに参加しました。さらに、ビンズオン省の書記長（ベトナム政府委員兼務）であるグエン・バン・ロイ氏と当機構代表理事が会談を行い、その席に学生と現地政府関係者が参加しました。そこで学生は共同声明を発表し、VJEP2023の期間を通して互いを向上させ、共同でプログラムに情熱を持って取り組むことを宣言しました。
6日目「Cultural Day」
学生たちは３つのグループに分かれ、循環型経済をベトナムの地で実現させるためのプロジェクトを発表するというファイナルプロジェクトの準備に取り掛かりました。これはクロージングセレモニーにて、現地大学の学生・教員をはじめ、VJEPに関わってくださった多くの方々の前で発表するものです。また、この日は現地のイオンモールで開催されたジャパンフェスティバルに参加し、参加者たちは日本の盆踊りなどを披露しました。
7日目「Academic Day」
この日は循環型経済プロジェクト１と称して、リサイクルガーデンをTDMU内に作る活動を行いました。さらに、クロージングセレモニーで披露する、リサイクル可能な素材でできた服を発表するリサイクルファッションショーとベトナムの伝統的な竹ダンス (Cheraw Dance) の準備や練習を行いました。
8日目「Academic Day」
この日は循環経済プロジェクト２と称して、ランタンやリーフクラフトを作成。身近に実践できる例を学びました。さらに、リサイクルファッションショーの準備と竹ダンスの練習に取り組みました。
9日目「Academic Day」
この日は、ファイナルプロジェクトである循環型経済のプロジェクト発表に向けて準備を進め、TDMUの専門家たちの前で発表を行いました。ここでさまざまなフィードバックを受けた参加者たちはクロージングセレモニーに向けて最終調整を行いました。
10日目「Academic Day」
ついにクロージングセレモニー当日です。参加者たちはともに準備を進めてきた、循環型経済のプロジェクト発表・リサイクルファッションショー・竹ダンスを披露しました。緊張した面持ちではありましたが、発表を終えた参加者たちはともに褒め称え、達成感に満ち溢れた表情が印象的でした。このセレモニーではVJEP2023の修了書が参加者一人一人に渡されました。この日の夜、学生たちは一つの部屋に集まり、ともに感謝の言葉を述べて、２週間の濃い時間の中で生まれた友情を感じることができました。
11日目「Farewell Day」
ついにお別れの日がやってきました。空港に向かうバスの中では別れを惜しみながらも、最後まで楽しくわいわいとした雰囲気がありました。
クロージングセレモニーで参加者たちが発表した３つのプロジェクトは、循環型経済を実現させるために学生たちが議論を重ねた本気度がよく現れたものだったと思います。約２週間の間ともに試行錯誤を重ね、頭を悩ませたり笑い合ったこの経験は、参加者にとって大切なものになったと思います。この関係性が今後も続いていくことを願っています。
