2021年03月08日
2021年2月25日(木)~3月5日(金)に、AAEEアジア教育交流研究機構主催「春休み多文化共生勉強会」を開催いたしました、今回のプログラムは「多文化共生」を共通課題とする勉強会シリーズに位置づけられ、初の7日間集中プログラムとして行われました。参加者は、多様な価値観や文化背景を持つ方々との対談動画視聴を通じ、「多様性」の観点で日本社会の現状や課題を探っていきました。
今回は「『ウチ』から『ソト』へ。多文化共生を『ジブンゴト』に。」をテーマに、オンラインで開催いたしました。
第一部では、各回のゲストと当機構代表理事である関昭典東京経済大学教授との対談動画を視聴しました。一日目は「自然と信仰」をテーマに岡山千紗さんを、二日目は「帰国生」をテーマに宮下凛花さんを、三日目は「在外日本人」をテーマに佐藤桃子さんを、四日目は「ヴィーガン」をテーマに吉川夕葉さんを、五日目は「自己成長」をテーマに関愛生さんを、六日目は「幸せ」をテーマに山岡大地さんと望月千里さんをゲストとしてお迎えしました。各回とも内容の濃いもので、参加者が手を休めることなくメモを取っていたのが印象的です。また、七日目は総括として代表理事関昭典教授自身がスピーカーとして登壇し、「対話の重要性」について語りました。
また、第二部では対談動画を経て感じた意見や感想を他の参加者と共有するとともに、特定課題を課すことで、自身の中で学びを咀嚼する練習をしました。参加者にとって、曖昧で難しい課題に取り組むことは決して楽ではなかったと思われますが、アウトプットによってこれまで以上に多くのモノを得ることが出来たのではないでしょうか。
勉強会後の事後アンケートでは、参加者からこのような感想をいただきました。(以下抜粋)
・今まで学んだことをみんなで振り返って、自分のやりたいことを再確認できました。
・関愛生さんの様々なメッセージが心に刺さり、人生の学びにもなったから。
・岡山さんの生き方や考え方がすごく素敵で感化された。
・興味のあることや私自身が悩んでいたことに対しての回答や意見が聞けたから。
・今自分の将来について考えていることとリンクしたから
・自己開示と人間関係という興味のあるテーマで、なにをやりたいか、どうありたいかということについて考えられたのが良かったです。
・オンラインだからこそ会える人たちと会えたことがとても嬉しかったです。また対面でのプログラムに参加したいです!
・普段は関われない多くの方の意見を聞けてすごく有意義でした。
各ゲストが共通して持っていたものは、「目の前の環境に飛び込んで、『やりたいこと』を突き詰めた」ということでした。その結果として、ゲストの方々は多文化共生を体現し続けています。つまり、多文化共生は目指すべきものであるのと同時に、常に実践すべきものでもあるということです。多文化共生は議論だけでは生まれません。自分自身が多様な価値観に身を置いたり、自分の心に正直であり続けることが、多文化共生に必要な行動力です。それをこのプログラムで感じ取って頂けたとしたら、それ以上の「成功」はありません。
また、貴重なお話をしていただいたゲストの方々をはじめ、全国各地から参加いただいた参加者のみなさまに心より御礼申し上げます。今回のプログラムがそれぞれにとって、実りあるものになったことを願っております。
永島郁哉