一般社団法人 アジア教育交流研究機構

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2021年08月19日

多文化共生勉強会Day4が開催されました

夏休み・多文化共生勉強会Day4が開催されました。
本日のテーマは「帰国生」で、対談者は5歳から14歳までフランスで過ごされ、現在はアーティストとして活動されている宮下凛花さんです。

「帰国生」と聞くと、みなさんはどういったイメージを持つでしょうか。私は動画を視聴するまで、うらやましい、かっこいいといったイメージばかり持っていました。しかし、宮下さんのお話からは、母語でない言語に囲まれて過ごした幼い頃の苦労や、2カ国にルーツを持つ故の葛藤を知ることができ、見えない面について考えることの重要性に気付かされました。

また、今回の議論の大きな軸として置かれていたのは、自己にフォーカスを当てることです。ディスカッションを通して他者理解をし、その中で他者との違いを認識し、自己理解を深めることができます。これまでの自分を振り返り、どのような経験が今の自分を構築しているのか、自分の選択の基準はどこにあるのかについて考えました。
例えば、中高での部活動でリーダーを任されたことで、自分に自信がつき、積極的な行動をとれるようになったなど、一つの経験がその後の行動に影響を与えることもあります。さらに、自分の選択の基準について議論している際には、宮下さんから「理想に縛られない」という考え方のお話がありました。これは、目標に向かって行動し続けることもいいが、もしその目標を実現できなかった時、辛くなってしまう、その時、今自分がおかれた場所で、力を尽くせばいいという考え方です。このように、議論を通して新たな価値観を知ることができます。その価値観について自分自身はどう思うのかを考えることこそが、この勉強会で重要視されていることなのです。

「自分のことを考える」ということは簡単なようでとても難しく、ディスカッションも苦戦する場面が多くありました。しかしこの議論を通して、いかに自分が自分のことを知らないか、ということを実感することができました。

社会人になる一歩手前で、自問自答を繰り返して悩む学生は少なくないと思います。一人で考えていると、解決しない問いが多く、嫌になってしまうこともあります。しかし、他者と対話をすることで見えてくる自分があるかもしれません。自分について考えることを諦めずに、考え続けていけるとより良い未来が待っているかもしれないですね!

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